食事で血糖が上がった場合、
インスリンが分泌されて、肝臓と筋肉で
グリコーゲンとなって貯蔵される、
というところまでは覚えているでしょうけれども、
試験では更に踏み込んで問われます!
もうちょっとだけ詳しく自分の知識にプラスしましょう!!
グルコースの取り込み
- 食後、糖質が消化酵素により分解されグルコースが小腸から吸収
- 一時的に血糖上昇↑
- 膵ランゲルハンス島β細胞がインスリン分泌
- 肝臓がグルコースを取り込みグリコーゲンへ
- 余剰グルコースを筋肉はグリコーゲンへ、脂肪組織は中性脂肪(TG)へ
- 血糖値はもとの値へ:食後2時間で基準範囲に戻る⇒OGTT2時間値
インスリンの特徴
- ペプチドホルモン
- 膵臓のランゲルハンス島β細胞から分泌
- プロインスリン⇒インスリン+C-ペプチド(インスリンとC-ペプチドは同量分泌=C-ペプチドはインスリン分泌量を反映)
- 血糖を下げる唯一のホルモン
- 筋肉・脂肪組織でのグルコースの細胞内取り込み促進
- 肝臓・筋肉でのグリコーゲン合成促進
- ほとんどの細胞で蛋白質合成促進
- グルコースと共にカリウムも細胞内へ取り込まれる(カリウムチャンネル)
- 溶血検体によりインスリン値低下(赤血球中の蛋白分解酵素)
*脳・赤血球はインスリンに依存せず糖を取り込む
食後の血糖値調節
国家試験 66回AM34
では実際に国試を解いてみましょう!
血糖調節機構の組合せで誤っているのはどれか.
- インスリンー解糖系促進
- 肝臓ーグリコーゲン合成
- グルカゴンーグリコーゲン分解抑制
- 脂肪組織ートリグリセライド合成
- 腎臓ー糖新生
解答
- インスリンー解糖系促進 ○
- 肝臓ーグリコーゲン合成 ○
- グルカゴンーグリコーゲン分解抑制 ×:促進(血糖値↑)
- 脂肪組織ートリグリセライド合成 ○
- 腎臓ー糖新生 ○
答え.3
おべで(憶えて)、ねまれ
唯一血糖を下げてくれるホルモン、インスリン。
有名な話ですが、大昔の人類は飢餓に苦しむことが多く、
そんな状態でも活動するため、
血糖を上昇するシステム(血糖上昇ホルモン)は複数準備されましたが
下げるシステム(インスリン)はそれほど重要ではなかった。
食べ物にゆとりのある現代では、逆に過食となり
インスリンだけでは補えないことも…
だから中性脂肪が溜まって肥満になったり、
2型糖尿病になったり(-“-;A …アセアセ
まさに現代病ですね~
今回は食後の血糖値調節まとめでした。
引き続き次回は「糖新生」です!
一緒に覚えちゃいましょう!!
へばまだな~(*’▽’)
出典:第66回臨床検査技師国家試験問題および正答について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp210416-07a_01.pdf
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