二波長法の原理と特徴まとめ

二波長法 第66回AM

生化学検査の現場では必ずお世話になる自動分析機。

でも中身の原理になるとアレルギー出ちゃいません?(苦笑)

まず計算問題が公式覚えないといけないし、

さらに内容が紛らわしい!!

二波長法と2ポイント法って何が違うの?みたいな

ここでは「二波長法」についてまとめます。

まずはイメージでとらえましょう!!!

 

ざっくりイメージ

本来、試料と試薬を混合した場合に赤色に発色するはずが、

乳びの影響で黄色に見えてしまうと、本当の吸光度がわからない!

そこで色眼鏡(副波長)で見ることによって、

主波長と副波長の吸光度の変化総量を測定します。

 

自動分析装置の反応タイムコースで表すと↓

  • 試料と試薬を混合し反応を終了させる(終点分析法)
  • 主波長と副波長の吸光度の変化総量から濃度を定量する(混濁の影響軽減)
  • 2つの波長で測定することで時間経過による光量変化を相殺(光量補正)

 

吸収スペクトルで考える

  • 波長は極大吸収波長、波長は主波長より長波長側に設定
  • 主波長と副波長の吸光度差を測定
  • 乳び(混濁)による吸収曲線は短波長ほど大きく、副波長を長波長にするほど、差し引く吸光度が小さい

 

特徴まとめ

  • 主波長と副波長の吸光度差から目的物質の濃度を定量
  • 波長は極大吸収波長、波長は主波長より長波長側に設定
  • 副波長が長波長側なのは、ビリルビン,ヘモグロビンの影響を避けるため
  • 試料の乳び(混濁)による影響を軽減する
  • セルの傷、汚れによる吸光度への影響を軽減する
  • 光量補正(時間経過による光量変化を二波長で相殺)が可能
  • 乳び(混濁)による吸収曲線は短波長ほど大きく、副波長を長波長にするほど、差し引く吸光度が小さい
  • 1試薬系は1ポイント-二波長法、2試薬系は2ポイント-二波長法で測定

  

  

国家試験 66回AM39

では実際に国試を解いてみましょう!

 

自動分析装置を用いる二波長法で誤っているのはどれか.

  1. 光量補正が可能となる
  2. 2つの波長の吸光度差を測定する
  3. 試料の濁りの影響を軽減することができる
  4. 1試薬系の検査試薬に適用することができる
  5. 主波長は極大吸収波長より短波長側に設定する

 

 

解答

  1. 光量補正が可能となる ○
  2. 2つの波長の吸光度差を測定する ○
  3. 試料の濁りの影響を軽減することができる ○
  4. 1試薬系の検査試薬に適用することができる ○
  5. 主波長は極大吸収波長より短波長側に設定する ×:副波長は極大吸収波長より長波長側に設定する(ビリルビンやヘモグロビンの影響を避けるため)

 

答え.

 

おべで(憶えて)、ねまれ

二波長法は一波長法と比較して測定精度が向上するため、

現場ではよく使われています!

だから国試にも選ばれるとすれば二波長法!!

1ポイント、2ポイントと種類はありますが、

まずは二波長法を押さえましょう!!!

  

今回は「二波長法の原理とまとめ」でした。

ではでは、また次回で!

へば、まんずまだな(@^^)/~~~

 

 

出典:第66回臨床検査技師国家試験問題および正答について(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp210416-07a_01.pdf

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