生化学検査の現場では必ずお世話になる自動分析機。
でも中身の原理になるとアレルギー出ちゃいません?(苦笑)
まず計算問題が公式覚えないといけないし、
さらに内容が紛らわしい!!
二波長法と2ポイント法って何が違うの?みたいな
ここでは「二波長法」についてまとめます。
まずはイメージでとらえましょう!!!
ざっくりイメージ
本来、試料と試薬を混合した場合に赤色に発色するはずが、
乳びの影響で黄色に見えてしまうと、本当の吸光度がわからない!
そこで色眼鏡(副波長)で見ることによって、
主波長と副波長の吸光度の変化総量を測定します。
自動分析装置の反応タイムコースで表すと↓
- 試料と試薬を混合し反応を終了させる(終点分析法)
- 主波長と副波長の吸光度の変化総量から濃度を定量する(混濁の影響軽減)
- 2つの波長で測定することで時間経過による光量変化を相殺(光量補正)
吸収スペクトルで考える
- 主波長は極大吸収波長、副波長は主波長より長波長側に設定
- 主波長と副波長の吸光度差を測定
- 乳び(混濁)による吸収曲線は短波長ほど大きく、副波長を長波長にするほど、差し引く吸光度が小さい
特徴まとめ
- 主波長と副波長の吸光度差から目的物質の濃度を定量
- 主波長は極大吸収波長、副波長は主波長より長波長側に設定
- 副波長が長波長側なのは、ビリルビン,ヘモグロビンの影響を避けるため
- 試料の乳び(混濁)による影響を軽減する
- セルの傷、汚れによる吸光度への影響を軽減する
- 光量補正(時間経過による光量変化を二波長で相殺)が可能
- 乳び(混濁)による吸収曲線は短波長ほど大きく、副波長を長波長にするほど、差し引く吸光度が小さい
- 1試薬系は1ポイント-二波長法、2試薬系は2ポイント-二波長法で測定
国家試験 66回AM39
では実際に国試を解いてみましょう!
自動分析装置を用いる二波長法で誤っているのはどれか.
- 光量補正が可能となる
- 2つの波長の吸光度差を測定する
- 試料の濁りの影響を軽減することができる
- 1試薬系の検査試薬に適用することができる
- 主波長は極大吸収波長より短波長側に設定する
解答
- 光量補正が可能となる ○
- 2つの波長の吸光度差を測定する ○
- 試料の濁りの影響を軽減することができる ○
- 1試薬系の検査試薬に適用することができる ○
- 主波長は極大吸収波長より短波長側に設定する ×:副波長は極大吸収波長より長波長側に設定する(ビリルビンやヘモグロビンの影響を避けるため)
答え.5
おべで(憶えて)、ねまれ
二波長法は一波長法と比較して測定精度が向上するため、
現場ではよく使われています!
だから国試にも選ばれるとすれば二波長法!!
1ポイント、2ポイントと種類はありますが、
まずは二波長法を押さえましょう!!!
今回は「二波長法の原理とまとめ」でした。
ではでは、また次回で!
へば、まんずまだな(@^^)/~~~
出典:第66回臨床検査技師国家試験問題および正答について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp210416-07a_01.pdf
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