1型糖尿病の自己抗体の語呂

1型糖尿病の自己抗体の語呂 第66回AM

ラケットのガットを張り替えをする職人さん。

タバコを吸いながら集中して、

ガットを縦と横、互い違いに張っていく、

まさに愛煙家の職人ですね!

 

1型糖尿病

  • 免疫機構が膵臓β細胞を破壊する
  • インスリン分泌が産生できなくなり高血糖
  • 若年者(小児~青年期)に多い
  • 多尿・口渇・多飲・体重減少
  • 血糖、HbA1c
  • 尿中C-ペプチド(インスリン欠乏)
  • 昏睡、血中・尿中ケトン体(ケトアシドーシス)
  • 治療:インスリン注射、低血糖の予防(糖類摂取)
  • 劇症1型糖尿病:数日でケトアシドーシス、HbA1cが正常
  • 緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM):自己抗体持続陽性

 

抗GAD抗体

  • 抗グルタミン酸脱炭酸酵素抗体
  • 最も臨床で使われている
  • 1型糖尿病発症時に陽性となり、経過につれて陰性化
  • 発症直後は約60~90%で陽性化
  • 糖尿病発症の数~10年前から、親や兄弟の抗GAD抗体陽性のことがある(発症予知)

 

抗IA-2抗体

  • IA-2(膵島の蛋白)に対する自己抗体
  • 若年者1型糖尿病発症直後の約70~80%で陽性
  • 抗GAD抗体陰性だが、30歳未満で1型糖尿病を疑う場合に有用

*anti-insulinoma-associated-protein-2 antibodyの略

 

IAA(インスリン自己抗体)

  • 内因性はBリンパ球産生
  • 外因性はインスリン製剤由来
  • インスリンと反応し低血糖
  • 小児1型糖尿病発症直後の約70~90%で陽性
  • ヒト由来製剤開発で、IAAの産生は少なくなった
  • 親や兄弟、子の発症予知に有用

insulin auto-antibodyの略

 

ICA(膵島細胞抗体)

  • 間接蛍光抗体法(O型膵凍結切片抗原)
  • 他の抗体測定の方が特異性が高い(歴史的な検査)
  • 1型糖尿病の約65~85%で陽性
  • restricted(selective)型:β細胞のみと反応、1型糖尿病との関連不明瞭
  • 非restricted型:1型糖尿病発症直後や親や兄弟、子で陽性率高

*anti-islet cell cytoplasmic antibodyの略

 

国家試験 66回AM13

では実際に国試を解いてみましょう!

 

1型糖尿病と関連のある自己抗体はどれか.

  1. 抗GAD抗体
  2. 抗SS-A抗体
  3. 抗平滑筋抗体
  4. 抗リン脂質抗体
  5. 抗サイログロブリン抗体

 

 

解答

  1. 抗GAD抗体 
  2. 抗SS-A抗体 ×:シェーングレン症候群
  3. 抗平滑筋抗体 ×:自己免疫性肝炎
  4. 抗リン脂質抗体 ×:抗リン脂質抗体症候群(APS)
  5. 抗サイログロブリン抗体 ×:慢性甲状腺炎(橋本病)

答え.1

 

  

 

ゴロみて、ねまれ

1型糖尿病の自己抗体で代表的なのは抗GAD抗体です。

他の抗IA-2抗体・IAA・ICAは

I:インスリンに関連した言葉の略だと知っていれば

楽に覚えられますね!

 

今回は1型糖尿病の自己抗体の語呂合わせでした。

せば、まんず今度な~(^_^)/~

 

 

 

出典:第66回臨床検査技師国家試験問題および正答について(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp200414-07a_01.pdf

コメント

タイトルとURLをコピーしました