レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系による
血圧上昇までの機序をイメージで覚えちゃいましょう!
卵(アンジオテンシノゲン)がレニン(腎臓)により、
ひよこ(アンジオテンシンⅠ)に進化!
その後ニワトリ(アンジオテンシンⅡ)に成長して、
身体を起こす(血圧上昇)ためにコケコッコーと鳴きます。
鳴き声は直接本人へ届く(血管収縮)ルートと、
犬(副腎アルドステロン)に呼びかけ、
ペロペロして起こす(Na+再吸収)ルートがあるというわけです。
ニワトリが朝に鳴く理由がわかりますね!(笑)
体内動態
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAA系)は、
血圧や循環水分量の調節にかかわる一連の仕組み。
- 血圧の低下や循環血症量の低下が起こると、腎臓傍糸球体細胞はレニンを分泌。
- レニンは肝合成されたアンジオテンシノゲンを活性化してアンジオテンシンⅠに変換。
- アンジオテンシンⅠは肺においてACE(アンジオテンシン変換酵素)によってアンジオテンシンⅡに変換。
- アンジオテンシンⅡは血管平滑筋収縮作用と、副腎皮質に作用しアルドステロンの分泌促進。
- アルドステロンは尿細管においてNa+の再吸収を促進し、循環水分量が増加。
- 4と5の作用により血圧が上昇する。
アルドステロン異常値
1.レニン低値(腎臓↓)、アルドステロン高値(副腎↑)
- 原発性アルドステロン症(低カリウム血症)
- アルドステロン産生腫瘍
- 特発性アルドステロン症
- 家族性アルドステロン症
2.レニン低値(腎臓↓)、アルドステロン低値(副腎↓)
- 先天性副腎過形成(副腎性器症候群)の11β-‣17α-ヒドロキシラーゼ欠損症
- 11-デオキシコルチコステロン(DOC)産生腫瘍
- 偽性アルドステロン症
3.レニン高値(腎臓↑)、アルドステロン高値(副腎↑)
- 続発性アルドステロン症(肝硬変、ネフローゼ症候群など)
- 腎血管性高血圧
- 悪性高血圧
- レニン産生腫瘍
- バーター症候群
4.レニン高値(腎臓↓)、アルドステロン低値(副腎↓)
- アジソン病(低ナトリウム血症)
- 先天性副腎過形成の21-ヒドロキシラーゼ欠損症
- アンギオテンシン変換酵素阻害薬投与
国家試験 67回PM33
では実際に国試を解いてみましょう!
ホルモンと生理作用の組合せで正しいのはどれか。
- インクレチン ー 抗利尿作用
- オキシトシン — 抗アレルギー作用
- コルチゾール ー 子宮収縮作用
- バソプレシン — インスリン分泌促進作用
- アンジオテンシンⅡ ー 血管収縮作用
解答
- インクレチン ー 抗利尿作用 ×:インスリン分泌促進→インクレチンの語呂
- オキシトシン — 抗アレルギー作用 ×:子宮収縮→下垂体後葉ホルモンの語呂
- コルチゾール ー 子宮収縮作用 ×:基礎代謝維持
- バソプレシン — インスリン分泌促進作用 ×:抗利尿作用→下垂体後葉ホルモンの語呂
- アンジオテンシンⅡ ー 血管収縮作用 ○
答え.5
おべで(憶えて)、ねまれ
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系のアルドステロンやレニンは
アジソン病や原発性アルドステロン症といった電解質異常で問われるので、
それぞれ個々で覚えているかもしれません。
ですが、その間にあるアンジオテンシン系も入ると覚えにくいですよね~
一気に関わってくる臓器と単語が増えますもんね(-“-;A …アセアセ
この画像を利用して体系的に覚えましょう!
ニワトリの成長過程でわかりやすくしたつもりです!
今回はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の要点まとめでした。
まんず、まだ今度な~(@^^)/~~~
出典:第67回臨床検査技師国家試験問題および正答について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp210416-07a_01.pdf
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