慢性肝疾患の終末期であり、最終的には肝不全に至る。
C型肝炎が全体の約65%を占める。
蛋白分画ではβ-γ bridging
(β分画とγ分画の区分となる谷がなくなり、それぞれのピークがつながった状態)。
症状
- 黄疸(皮膚掻痒感)
- 腹水(腹部膨満感)、浮腫
- 肝性脳症(意識障害)
- 門脈圧亢進(脾腫・吐血・下血)
増加する項目
- AST、ALT、LD(肝細胞逸脱酵素)
- ビリルビン、γ-GTP、ALP(胆汁うっ滞→黄疸)
- ICG試験 15分停滞率(肝解毒機能↓)
- アンモニアNH3(肝性脳症)
- α-フェトプロテイン(AFP)
- PIVKA-Ⅱ(肝癌マーカー)
減少する項目
- 血小板減少(脾臓機能↑)
- アルブミン(肝合成↓)
- コリンエステラーゼ(肝合成↓)
- 総コレステロール(肝合成↓)
- プロトロンビン時間(PT)延長(肝合成↓)
国家試験 67回PM11
では実際に国試を解いてみましょう!
肝硬変の症候に含まれないのはどれか.
- 脾腫
- 下肢静脈瘤
- 血小板減少
- ICG 15分停滞率上昇
- コリンエステラーゼ低値
解答
- 脾腫 ○:門脈圧亢進
- 下肢静脈瘤 ×
- 血小板減少 ○:脾臓機能↑
- ICG 15分停滞率上昇 ○:肝解毒機能↓
- コリンエステラーゼ低値 ○:肝合成↓
答え.2
おべで(憶えて)、ねまれ
肝硬変は肝機能以外に蛋白分画、A/G比などの問題に派生します。
病理的には、繊維化に伴う偽小葉や再生結節が特徴で肝臓は硬く萎縮します。
ビリルビンの代謝や肝機能と様々な項目が関与しているので、
問題にバリエーション出しやすいですよね~
今回は肝硬変の問題でした。
せば、まずな!(´Д⊂ヽ
出典:第67回臨床検査技師国家試験問題および正答について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp210416-07a_01.pdf
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